デッサンやスケッチなどに不可欠な画材としての画用紙には、大きなものから小さくて手軽なものまでさまざまなサイズがあります。
そしてそのサイズ表記については、全版を最大サイズとして半切、4切などに細分化されていくわけですが、一般的な用紙サイズと共通する表記がある一方で、実寸は多少異なるようです。
そんな事情について詳しく解説しますので、最後まで読んでみてください。
「一般的な用紙」のサイズを知っておこう
用紙サイズでよく知られている表記に「A版」や「B版」がありますが、まずはこの違いについて解説します。
「A判」と「B判」の違い
簡単にまとめると「A版」は、ドイツの物理学者由来の国際規格で、「B版」は、美濃和紙由来の日本の国内規格です。
それでは具体的なサイズの違いについてみていきましょう。
A判一覧
国際規格として用いられている「A版」のサイズは以下のとおりです。
A0 | 841×1189ミリ |
A1 | 594×841ミリ |
A2 | 420×594ミリ |
A3 | 297×420ミリ |
A4 | 210×297ミリ |
A5 | 148×210ミリ |
A6 | 105×148ミリ |
A7 | 74×105ミリ |
A8 | 52×74ミリ |
A9 | 37×52ミリ |
A10 | 26×37ミリ |
A0を基準として、A1の面積はA0の半分で、以下A2からA10までについても、その面積は上段の半分です。
B判一覧
次に日本国内企画の「B版」のサイズは以下のとおりです。
B0 | 1030×1456ミリ |
B1 | 728×1030ミリ |
B2 | 515×728ミリ |
B3 | 364×515ミリ |
B4 | 257×364ミリ |
B5 | 182×257ミリ |
B6 | 128×182ミリ |
B7 | 91×128ミリ |
B8 | 64×91ミリ |
B9 | 45×64ミリ |
B10 | 32×45ミリ |
B0を基準として、B1の面積はB0の半分で、以下B2からB10までについても、その面積は上段の半分です。
「画用紙のサイズ」一覧
画用紙の場合は全判とか半切、4切などの表記を用います。この場合、全判が基準となり、その半分(1/2)が半切で半切の半分が4切といった具合です。
具体的なサイズをひと目でわかるように、それぞれの項目でみていきましょう。
画用紙のサイズ一覧
それでは、画用紙のサイズを一覧表でみていきましょう。
全版 |
半切り |
四つ切り |
八つ切り |
16切り |
32切り |
画用紙のサイズ詳細
画用紙のサイズとその詳細については次のとおりです。この場合、それぞれの面積を基準としてまとめました。
全版 | 基準となるサイズ |
半切り | 全判の半分 |
四つ切り | 半切りの半分 |
八つ切り | 四つ切りの半分 |
16切り | 八つ切りの半分 |
32切り | 16切りの半分 |
画用紙は全版にサイズ違いがあるから注意!
画用紙のサイズで注意したいのが、前章で紹介した「全版」や「半切り」にも異なるサイズが存在するということです。
この章では、そのことについて個別に詳しく解説します。
画用紙は全版に複数のサイズがある
先の章で解説した「一般的な用紙」のサイズは、A版かB版かでその企画サイズは統一されていますが、画用紙の場合、その基準となる全版には複数のサイズが存在します。
それでは具体的にみていきましょう。
一般的な画用紙の全版(全紙)のサイズは「四六判」
画用紙の場合もサイズの基準は全版ですが、そのサイズは国内で一般的に流通している「四六判」がメインです。
全版が四六判の場合、四つ切りや八つ切りのサイズは?
では、具体的な四六判のサイズを見てみましょう。
全版 | 788×1091ミリ |
半切り | 545×788ミリ |
四つ切り | 393×545ミリ |
八つ切り | 272×393ミリ |
16切り | 196×272ミリ |
32切り | 136×196ミリ |
「A3サイズの画用紙がほしい」という時は?
A3の規格サイズは前述の通り297×420ミリですが、このサイズは四六判にはないため、最も近いものを探してみると、272×393ミリの「八つ切り」がこれに相当します。
一方、どうしてもA3企画が必要な場合は、規格外で現在多く市販されている540×380ミリの画用紙を購入して、自分でカットする方法があります。
目的別で画用紙サイズを選ぶ
絵画作成などでキャンバス画用紙絵を使う際には、何を描くかによって適切な形状があります。
この章では、その形状について詳しく解説します。
キャンバスの形状は4種類ある
キャンバスの形状にはその目的によって大きく分けて4種類あります。
- F型
- M型
- P型
- S型
この章では、それぞれについて詳しく説明していきます。
【F型】
F型はFigure(人物)を表し、人物を描くときに便利なキャンバスです。このキャンバスは最も使用頻度の高いキャンバスです。
【M型】
M型はMarine(海景)を表し、海の景色や風景を描くときに便利なキャンバスです。細長い形状が特徴です。
【P型】
P型はPaysage(風景)を表し、風景を描くときに便利なキャンバスです。比率が1:√2というこのキャンバスは、F型とM型のちょうど中間のサイズです。
【S型】
S型はSquare(正方形)を表し、キャンバスの長さは縦と横が同じです。
キャンバスの号数
キャンバスには号数があります。
例えば4号の場合、F型であれば333×242ミリで、これがP型だと333×220ミリといった具合です。
画用紙を選ぶ際には、使用するキャンバスの号数も考えて選ぶと良いでしょう。
参照:キャンバスサイズ一覧表