墨汁は洗濯ではなかなか落ちにくい汚れの一つです
しかし、専門家がおすすめする方法を使えば、効果的に墨汁を落とすことができます。
この記事では、洗濯では落ちない墨汁の落とし方について紹介します。
墨汁のしつこい汚れに悩んでいる方にとって、この記事が役立つ情報となれば嬉しいです
墨汁が落ちない4つの原因
墨汁が落ちない原因はいくつか考えられますが主なものは以下です。
墨の成分
墨汁には様々な成分が含まれており、その中に染料やカーボンブラックと呼ばれる顔料が含まれています。
いわゆる「合成樹脂」と呼ばれるものです。
これらの成分が衣服の繊維に吸着し、固定されることで墨汁が落ちにくくなります。
時間が経って取れなくなる
墨汁が染み込んでしまった場合、時間が経つほど墨の成分が繊維に浸透し、固定されてしまいます。そのため、早急に対処しないと墨汁が落ちにくくなります。
繊維の種類
墨汁が落ちにくい原因として、衣服の繊維の種類も挙げられます。
一部の繊維は墨汁を吸収しやすく、染み込んだ墨汁が繊維に染み付く傾向があります。
墨汁を吸収しやすい衣類繊維としては、綿や麻が挙げられます。
これらの繊維は、水分を吸収しやすく、染料や液体を取り込む性質があります。そのため、墨汁がついた場合にも吸収しやすく、それが原因で取れにくくなります。
洗濯方法
墨汁を落とすためには、適切な洗濯方法をする必要があります。適切な洗剤や洗濯温度、摩擦などの条件を守らないと、墨汁が完全に落ちないことがあります。
家にあるものを使った墨汁の落とし方
家庭にあるモノを使った墨汁の落とし方を以下にご紹介します。
いずれも完全に落とすことは難しいため、いくつかの方法を合わせ技で試して落とすようにしましょう。
液体洗剤を使用する
– 墨汁のついた衣類を水で湿らせます。
– 液体洗剤を墨汁のついた箇所に直接塗ります。
– 柔らかい歯ブラシやスポンジで優しくこするように洗います。
– 洗剤を十分にすすぎ、衣類を通常通り洗濯機で洗います。
クレンザーを使用する
– 墨汁のついた衣類を水で湿らせます。
– クレンザーを墨汁のついた箇所に直接塗ります。
– 柔らかい歯ブラシやスポンジで優しくこするように洗います。
– クレンザーを十分にすすぎ、衣類を通常通り洗濯機で洗います。
レモン汁を使用する
– 墨汁のついた衣類を水で湿らせます。
– レモン汁を墨汁のついた箇所に直接塗ります。
– 柔らかい歯ブラシやスポンジで優しくこするように洗います。
– レモン汁を十分にすすぎ、衣類を通常通り洗濯機で洗います。
これらの方法が衣類についた墨汁を落とすために一般的に使用されるものです。ただし、素材や衣類の種類によっては効果が異なる場合もあります。また、衣類の色落ちや変色を防ぐために、あらかじめ目立たない箇所でテストしましょう。
柔らかいブラシを使う
墨汁が頑固に付着している場合は、柔らかいブラシを使って優しくこすると墨汁が浮き上がりやすくなります。ただし、強く擦り過ぎると繊維が傷つくことがあるので注意してください。
漂白剤を使用する(白い繊維に限る)
白い繊維の服であれば、墨汁が残ってしまった場合に漂白剤を使用することもできます。ただし、漂白剤は繊維を傷める可能性があるため、注意が必要です。また、カラフルな柄がある服や色がついている部分には使用しないでください。
ごはん粒を練り込む
昔ながらの方法では、ごはん粒を練り込むことで墨汁を取ることができますが、効果は限定的です。
ごはん粒を練り込むことによって、墨汁の一部が米粒に吸収される可能性がありますが、完全に取り除くことは難しいです。
固形石鹸でこすり洗い
固形石鹸でこすり洗いをすることで、一部の墨汁を落とすことができる場合があります。ただし、墨汁の成分や染料の種類によっては、完全に落とすことが難しいこともあります。
専用の墨汁落とし剤を使う
墨汁を落とすための専用の洗剤やクリーナーが市販されているので、それを使ってみることもオススメです
墨汁を落とすための基本の洗い方手順
まず、衣類に付いた墨汁の汚れを落とす前に、できるだけ早く処理を始めることが重要です。時間が経つと墨汁が乾燥し、落としにくくなる可能性があります。
以下の手順で墨汁の汚れを落とします。
1. 汚れた部分を確認し、墨汁が広がらないように注意しながら衣類を水ですすぎます。水はできるだけ冷たい方が良いです。温かいと墨汁を衣類に固定させてしまうからです。
2. 乾いた布やティッシュペーパーなどを使って、墨汁を優しく叩くように吸い取ります。ただし、こすったり擦ったりすると墨汁が広がる可能性があるので注意してください。
3. 汚れがまだ残っている場合は、中性洗剤を使って洗うことをおすすめします。中性洗剤を直接汚れた部分につけ、軽く指でこするように洗います。ただし、力を入れすぎると墨汁が広がる可能性があるので注意してください。
4. 汚れを落としたら、再び水で衣類をすすぎます。しっかりとすすぎを行い、中性洗剤が残らないようにします。
5. 衣類を自然乾燥させます。乾燥機や直射日光に当てると、墨汁の汚れが残ってしまう可能性があるので、風通しの良い場所で自然乾燥させてください。
このようにして、衣類から墨汁の汚れを落とすことができます。
墨汁による衣類の洗濯を楽にする方法
墨汁による衣類の洗濯を楽にするためには、以下の方法を試してみてください。
墨汁をすぐに拭き取る
衣類に墨汁が付いた場合、できるだけ早く処理を行います。ティッシュや布で墨汁を拭き取ります。ただし、摩擦によって墨汁を広げてしまう可能性があるため、注意が必要です。
液体洗剤で付け置きする
液体洗剤を使用すると、墨汁を含んだ衣類を効果的に洗うことができます。墨汁の油分を分解する能力があるため、洗濯物に直接液体洗剤を塗布し、しばらく放置しておくと効果的です。
洗濯機の温度設定を高温にする
墨汁の汚れが固まってしまっている場合は、高温で洗濯することで落とすことができます。ただし、衣類の素材によっては高温での洗濯が適さない場合があるため、洗濯表示を確認してください。
墨汁を使うときは黒い服を着る
墨汁は黒く、服についても目立ちにくいため、作業中に墨汁が服に飛び散っても目立ちません。
特に、墨絵や書道などの作業時に墨汁が服につく可能性が高いため、黒い服を着ると良いでしょう。
墨汁が落ちやすい繊維の服を着る
墨汁が落ちやすい繊維の服を着ることで、衣服への汚れを最小限に抑えることができます。
比較的落ちやすい衣類繊維は以下です
レーヨン
レーヨンは吸湿性があり、水による洗浄効果が高いため、墨汁を落としやすいです。
ポリエステル
ポリエステルは吸湿性が低いため、墨汁の染み込みを防ぎやすく、比較的落ちやすいと言えます。
「洗濯で落ちる墨汁」を使う
まとめ
いかがでしたか?
墨汁は非常に頑固な汚れですが、この記事で紹介した方法を試してみれば、効果的に落とすことができるでしょう。
ただし、素材や染料の種類によっては効果が変わる場合もあるので、注意が必要です。もしも落とし方がうまくいかない場合は、専門のクリーニング店に相談するのも一つの方法です