連日続く猛暑に、「早く涼しくなってほしい」と思っている人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では
- 現時点での暑さの見通し
- 場所別涼しくなる目安時期
- 秋を先取りする方法
などについて、過去のデータも紹介しながら解説します。秋が待ち遠しい皆さん、ぜひ最後までお読みくださいね。
暦の上で涼しくなるのは?
暦の上では、「立秋(2023年は8月8日)」を過ぎると秋。でも8月8日はまさに盛夏期で、夏の折り返し点くらいの感じでしょうか。
二十四節気には秋の節気が6つありますが、なかでも涼しくなる頃に関連する「処暑」「白露」「秋分」について解説します。
【処暑(しょしょ)】
「処暑」は8月23日頃です。
暑さがおさまる頃という意味です。朝夕は涼しくなり、秋の気配を感じ始める頃です。しかし、日中はまだまだ残暑が厳しく、処暑とは名ばかりと感じてしまうかもしれません。
【白露(はくろ)】
「白露」は9月8日頃です。
夜間の気温が下がり、朝露が草花につき始める頃という意味です。徐々に秋の気配を感じる時期です。
【秋分】
「秋分」は9月23日頃です。
「春分」と同じく、昼と夜の長さがほぼ同じになる日で、いよいよ秋の夜長が到来します。彼岸花が咲き、本格的な秋の訪れを感じる時期です。
暑さ寒さも彼岸まで
「暑さ寒さも彼岸まで」という慣用句があります。
「彼岸」とは、春分の日、秋分の日を挟む7日間をさします。秋のお彼岸を過ぎると暑さは落ち着いてくるという意味ですが、近年ではお彼岸を過ぎても残暑が厳しい年もあるようです。
温暖化で、暦と実際の気候がずれてきているという声もありますが、やはりお彼岸くらいを境にして、過ごしやすくなると考えるとよいでしょう。
2023年夏はいつから涼しくなる?
それでは、2023年はいつ頃から涼しくなるのでしょうか。
気象庁の「向こう3カ月の天候の見通し」(7月25日発表)によると、8~10月は全国的に高温が予想されています。
- 北日本は平年並みか高い
- 東・西日本、沖縄・奄美は高い
- 北日本はほぼ平年並み
- 東日本は平年並みか高い
- 西日本・沖縄・奄美は高い
10月は北日本から沖縄・奄美までの各地域で、平年より高い気温になる見込みです。今年も全国的に残暑が厳しく、なかなか涼しくならないようですね。
【場所別】涼しくなる時期の目安は?
それでは、各地はいつ頃から涼しくなるのでしょうか。場所別に解説します。過去3年の「月別最高気温の平均値と最高気温」のデータも掲載しました。参考にしてくださいね。
北海道
日本最北の北海道は、時々フェーン現象で高温だったというニュースを聞くことがありますが、猛暑日はほとんどありません。
8月の下旬になると朝晩は涼しくなってきます。9月上旬は30℃を超える日もありますが、最高気温が25℃に届かない日も増えていきます。
〈北海道札幌〉の最高気温の平均(カッコ内は最高気温)
8月 | 9月 | 10月 | |
2022年 | 26.8(30.5) | 24.1(30.0) | 17.3(29.7) |
2021年 | 27.2(35.0) | 23.1(26.7) | 17.1(27.3) |
2020年 | 28.1(34.4) | 24.0(32.7) | 17.1(22.8) |
東京
東京は、9月になっても残暑が厳しく、下旬でも30℃を超える日があります。年にもよりますが、9月中旬から下旬くらいから涼しくなります。
〈東京都東京〉の最高気温の平均(カッコ内は最高気温)
8月 | 9月 | 10月 | |
2022年 | 32.0(36.4) | 28.8(32.7) | 21.5(29.6) |
2021年 | 31.6(36.8) | 26.2(31.7) | 22.7(30.1) |
2020年 | 34.1(37.3) | 28.1(35.1) | 21.4(26.7) |
大阪
大阪も例年残暑が厳しく、9月になっても35℃近くまで気温が上がる日があります。やはり目安となるのは秋のお彼岸で、この頃から日中も過ごしやすくなります。
〈大阪府大阪〉の最高気温の平均(カッコ内は最高気温)
8月 | 9月 | 10月 | |
2022年 | 33.8(36.3) | 30.7(34.8) | 23.6(30.5) |
2021年 | 32.3(38.9) | 28.7(32.3) | 25.0(31.4) |
2020年 | 35.7(38.6) | 30.0(35.9) | 22.9(27.8) |
九州
九州は場所にもよりますが、本州に比べると残暑が長引く傾向です。10月に入っても30℃を超える日があります。本州よりやや遅く、9月下旬頃から10月上旬が過ごしやすくなる目安となります。
〈福岡県博多〉の最高気温の平均(カッコ内は最高気温)
8月 | 9月 | 10月 | |
2022年 | 33.3(36.7) | 29.3(35.5) | 23.5(31.4) |
2021年 | 30.9 (36.1) | 29.5 (33.0) | 25.4(32.8) |
2020年 | 34.2(37.4) | 28.0(36.6) | 23.2(27.6) |
沖縄
南国沖縄は、年間を通して気温の差が少ないのが特徴です。暑いイメージがありますが、過去3年のデータを見ても、猛暑日がないのは少し意外ですよね。涼しくなるのは10月以降で、朝夕少しずつ涼しくなっていきます。
〈沖縄県那覇〉の最高気温の平均(カッコ内は最高気温)
8月 | 9月 | 10月 | |
2022年 | 32.7(33.8) | 30.8(32.6) | 28.4(31.4) |
2021年 | 31.7(33.1) | 31.7(33.5) | 28.3(31.5) |
2020年 | 32.2(34.7) | 30.3(33.1) | 28.6(31.1) |
秋を一足早く感じるには
残暑が長引き、なかなかやってこない秋を楽しむコツは、季節を先取りすることです。秋を先取りする方法をいくつかご紹介しますので、参考にしてくださいね。
窓を開けよう
朝夕は、涼しい風が吹き、虫の鳴き声も聞こえてきます。閉めっぱなしだった窓を開けて、秋の爽やかな空気を室内に取り込みましょう。
旬のものを食べよう
秋は食べ物がおいしい季節です。旬の食材を食卓に取り入れてみましょう。
シイタケ・カボチャ・秋刀魚・カツオ・鮭・ブドウ・梨・栗など
サツマイモ・人参・カブ・サバ・ニシン・アサリ・リンゴ・柿など
旬の食材は値段も手ごろで体にもよいので、たくさん食べたいですね。
インテリアを秋らしく変えてみよう
お部屋のインテリアの
- 色や素材※
- 小物
- 照明
などを秋っぽくすると気分が変わりますよ。
ラグ・クッション・ソファーカバー・ひざ掛けやブランケット・ランチョンマット、スリッパなど
色
暖色系の色を取り入れると、秋らしくなります。茶色をベースに、自然を連想する色でアレンジするとよいでしょう。
ブラウン・イエロー・オレンジ・レッド(えんじ色)など
素材
素材をあたたかみのあるものに変えてみましょう。
アクリル・ウール・ムートンなど
小物
秋らしい小物を飾るのも効果的です。
ドライフラワー・松ぼっくり・木の実・ススキ・季節の花など
照明
秋の夜長は、落ち着きのある灯りで楽しみましょう。照明により部屋の雰囲気がガラッと変わり、リラックスすることができますよ。
LEDキャンドル・暖色系の間接照明など
先取りコーデを楽しもう
秋はおしゃれが楽しめる季節。気温が高くても、秋らしい色や素材を取り入れるとなぜか素敵にみえます。本格的な衣替えを前に、少しずつ秋らしいアイテムを加えてみましょう。
カラー
自然(きのこ・木の実・紅葉など)をイメージさせるような色が映えます。深みのある色、落ち着いたトーンの色を中心にコーディネートするのがおすすめ。
因みに、2023年の主なトレンドカラーは以下の通りです。コーディネートの参考にしてみてくださいね。
レッド・イエロー・ブラック&ホワイト・ピンク・ベージュ・グレーなど
小物
小物やアクセサリーの素材を変えてみるのもおすすめです。
レザー・スウェード・コーデュロイ・フェルト・ファー・ニット・ウールなど
バッグ・靴・帽子・時計・ストールなど
まとめ
涼しくなる時期を中心に解説しました。
残暑が厳しく、年々秋が短くなっているような印象があります。気温を下がるのを待っていたら、秋はいつの間にか終わってしまいそうですよね。季節を先取りしたインテリアや旬の食べ物、ファッションを取り入れてみましょう。
過ごしやすくなるのは待ち遠しいですが、夏の暑さをエンジョイできるのも今のうち。4年ぶりに行動制限のない夏を、思いっきり楽しんでくださいね。